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第2章 忠誠心

「あの男は確か“４番”だった気が…。って事は」


一人だけ高額な値が付けられていた４番の男。
５人の中でも一際美形で、貴婦人達が騒ぎ立てた理由が分かる。


「エオスがお気に入り…って訳ね」


花が好きな主人は、エオスにだけ庭の手入れを命じ、男に女神の名前を与えた。


あの男嫌いが気に入った男。
同じ事の繰り返しの毎日に楽しみが出来たと、クスクスと笑いながら屋敷の外に出た。