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第4章 奴隷のプライド

「旦那様に手を出すなんて…畏れ多い」


女性としての魅力は、目眩を起こす程ある。
だが、相手は国王の姪の公爵。奴隷の自分には、到底手の届かない高嶺の華。
想いは届かなくても、主人の為に汗水垂らす。それだけで心が満たされた。


「旦那様、エオスです」


一度は消える筈だったこの命。どんな我が儘な要求でも絶対に受け入れてやると、意を決してドアを叩いくと、中に入る様声が聞こえた。


「お呼びでございますか？」


客室では読書中の主人。