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彼の秘密
第18章 二人の時間
「もうちょっと、今のところ遅くできない?」
「うーん、勢いがいいところだからついついリズムが早くなっちゃうんだよね。」
「それは神室が好きな小節だからでしょ。ちゃんとドラム聞いてってこと」
「ぶー、わかったよ。でさシズはもうちょっと優しく歌って欲しいな」
「え、ごめん。こわかった?」
「なんか、怒ってるように聞こえる」
「そっか、うんじゃぁもう一回演奏してみらってもいい?」
久しぶりのコマで、30分の貴重な時間を使うこの時が一番楽しい。
今まで聞いてしか来なかった自分が今は聞かせる側にいる。
先輩は怖いけど、嫌じゃない。
みんな真剣に部活を大切にしてるってことだし普通に楽しい
こうして充実な日々を過ごしてると、少しだけ不安が過る。
いつ、これがいつ崩れるかとかを考える自分がいるから
けどわかってる、そんなのはただの思い過ごしで気にするだけ意味のないこと。
崩れるなんて自分に非があるか、それなりの理由がないと崩れるなんてことない漫画じゃあるまいし
だから、多分小、中学の頃に味わった孤独や胸の苦しみは少なくとも味わわなくて良いんだ
「シズ!始めるよ…なに考えてたの?」
「ううん、何も。空を見てただけ」
「ふーん、じゃいくよ」
雅の叩くステッキを合図に再び演奏が始まる
この時間をゆっくり楽しもう
「うーん、勢いがいいところだからついついリズムが早くなっちゃうんだよね。」
「それは神室が好きな小節だからでしょ。ちゃんとドラム聞いてってこと」
「ぶー、わかったよ。でさシズはもうちょっと優しく歌って欲しいな」
「え、ごめん。こわかった?」
「なんか、怒ってるように聞こえる」
「そっか、うんじゃぁもう一回演奏してみらってもいい?」
久しぶりのコマで、30分の貴重な時間を使うこの時が一番楽しい。
今まで聞いてしか来なかった自分が今は聞かせる側にいる。
先輩は怖いけど、嫌じゃない。
みんな真剣に部活を大切にしてるってことだし普通に楽しい
こうして充実な日々を過ごしてると、少しだけ不安が過る。
いつ、これがいつ崩れるかとかを考える自分がいるから
けどわかってる、そんなのはただの思い過ごしで気にするだけ意味のないこと。
崩れるなんて自分に非があるか、それなりの理由がないと崩れるなんてことない漫画じゃあるまいし
だから、多分小、中学の頃に味わった孤独や胸の苦しみは少なくとも味わわなくて良いんだ
「シズ!始めるよ…なに考えてたの?」
「ううん、何も。空を見てただけ」
「ふーん、じゃいくよ」
雅の叩くステッキを合図に再び演奏が始まる
この時間をゆっくり楽しもう