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彼の秘密
第7章 雫の家
「ん、・・・またベッドの上。」

カーテンからはもう光は差し込んでなかった。
机の上の光るデジタル時計は20:00を指そうとしていた。

体を起こすとさっっきよりも体は軽くなっていた。

そういえば、俺先輩に担がれてからそのまま眠って。

そこまで思い出して慌てた。
そういえばここ、俺の部屋だ!

じゃぁ家族は帰ってきてて、先輩に抱っこされてるところを目撃された?
いや、そんなことよりも先輩は帰ってしまったのだろうか?

急いでベッドから降りて部屋のドアを開いた。

「うわ!あんた起きてたのね、大丈夫?学校で倒れたって聞いたんだけど。」

「うん、その話はあとでするから、それよりここまで運んできてくれた」

「ああ!渡さんね。いるわよ。ゆっくりしてもらってるわ。」

「ほんとう?」

「あ、ちょっと、あなたまだ熱あるんだから。」

そんな母の言葉は耳にい入らず、俺は一階に降りた。
「先輩」

「雫、大丈夫?熱は」
先輩はテーブルに置かれた、お客さん用のティーカップに注がれた紅茶を飲んでいた。
「まだ、計ってないんでわからないですけど。さっきよりも楽になりました。」

「そう、なら俺は帰らせてもらおうかな。」
と、先輩は鞄を肩にかけて

「あら、そんなのいいのよ。今日は泊まって行って?
夜も暗いんだし。男の子だって危ないわこの時間は。」

「そうですよ、泊まっていってください。
このまま返したんじゃ、今日迷惑かけてばっかです。俺」

「そうよ、てかあんたは熱計りなさい。」
と体温計を渡され熱を計った。
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