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想いのカタチ
第7章 幸せのバトン
「おいおい。店内で暴力はよせ。中里くん、問題を起こさない約束だろう?」

大将が、篠宮の腕を離させながら僕に告げる。
昔の彼と今の彼。
犬猿の2人が合うと言うことで、静かに話をするだけと約束させられていた。

「大将、ごめんなさい。悪ふざけしすぎたみたいです」

乱れた衣服を正して席についた。
大将は「ほどほどにしろ」と軽く注意をしてカウンター内に戻って行った。
篠宮を見ると不機嫌で納得できないといた感じだった。
彼に会いに来たのには理由がある。
伝えて、分かって欲しいことがあった。

「とりあえず…文香との交際、おめでとう」

新しく来たジョッキを軽く上げて祝福の言葉を送る。
篠宮は軽く会釈だけして僕を見ない。
それでも来てくれたことには感謝した。

「君に…話しておきたいことがあってね。文香にも内緒で。だから大将にお願いしたんだ」

文香の名前に反応する。
長年の片思いが実ったんだ。
前カレに取られそうで怖いのかな?なんて考える。

「文香のことじゃないから安心して。2人が付きあい出して本当に僕はうれしいんだから」

正直な言葉を口にすると、不思議な顔をして僕を見る。
少し照れてるのかな?
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