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輪廻
第3章 4月2日
リビングからキッチンに行き、冷蔵庫の中身を確認する。

昨日の残り物を出してレンジにかけ、茶碗を出してご飯を盛る。

一般人の食事の支度は面倒だな。

そして、昼食をとった。

食事をするのだから、やはりアンドロイドではない。

食事も出来るアンドロイドは居るが、基本体内に保管し、後で廃棄する手間があるので、
1人でいるのに敢えて食事をすることはないのだ。

それならば、コンセントにソケットを差し蓄電することを優先するはずだ。

アンドロイドということは考えられない。

だけど、どこか御幸じゃない。御幸らしくない。

御幸なら昼食は必ずテレビの前のソファーに座り、『3R』のニュースがないかチャンネルをカチャカチャ変えながら食べる。

なのにこの御幸は、キッチンのカウンターでテレビを背にして食事しているのだ。

今朝の御幸と親父のやり取りのように、どこか御幸らしさがないのだ。

早送りして、親父が帰って来たところから見る。
親父ならすぐに違和感に気付くだろう。

酔った親父が帰宅する。
御幸が親父の後ろに回り、腕を支えて連れてきてソファーに座らせた。
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