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契約的束縛・誘惑なる秘密
第22章 日本ー仮拠点完成

◇◇
「これは宮野の仕事でしたでしょうか?」
「何でも宮野ばかりではな。
それにRanPeru社だったら、俺の方が知っている事が多い」
外という事で、本郷さんと組みましたが、その本郷さんでもRanPeru社の全貌は分からないという。
主催は何処まで1人で背負っていたのか、今になり実感する事になろうとは。
「日本に居た頃の端末だったら、番号くらいは登録していたんだが……
いや、専用のサイトがなかったか?」
「サイトですか?」
「ビラ配りだけではな。
広く集める為にサイトを作っていた筈なんだが、今更追えるだろうかが分からん」
本郷さんの無骨だが繊細な指が素早く動く。調べるのはRanPeru社の個人サイト。
場所は無いかも知れませんが、サイトは残る可能性は高い。
「……あった。
確かに美波が言っていた内容を記載している、それに番号もあるな、掛けて見るか仁科?」
「ものは試しですし、掛けてみるのも悪くありませんね」
本郷さんがパソコンに張り付いているので、私の方が番号を見てcall。
「電話は……繋がっているようです、ですが転送先はありませんから、出る事は無い」
「という事は事務所はそのままか」
「その可能性は高いですね」
「…………
クラブ運営として使っていた資金の流れも見てみる。
こっちは俺でも分かるからな」
それは主催と本郷さんが管理していた部分。
私は資金関係にはタッチしてはいなかった、私が出る幕でもないと。
「口座がそのまま残っている。
だから、事務所も電話も元のまま、勝手に引き落ちていたんだろう。俺達に取ればラッキーか」

