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契約的束縛・誘惑なる秘密
第23章 香港ー再びの二首龍
私達が万能ではない表れ。
此がアリアンでしたら、適合率など関係なく治してしまうでしょうが、神は希少種をそこまで便利には創っていない。
「……良かった打ち身だけで、お腹に湿布しよう宮野さん」
「此方も骨には異常無さそうです。同じく固定と湿布、それと鎮痛剤が必要ですね」
「薬箱、自分が取って来ます」
打ち身や腫れで済んだだけマシでしょう。
ルークが介入しなければ、今頃本郷さんと宮野は……そう考えると、私ですら腹が立ちます。
美波、ルーク、宮野、本郷さん、人と繋がりが薄い私には何よりの宝物。
その宮野と本郷さんに手を出されたんです、この分のお礼は倍にして返しますよ。
(カイザー、もう一戦しなければ懲りそうにありませんね。いいえ、今度は消して差し上げましょう、盟主の名の元に)
このままでは二次三次被害は免れない、それならばツインドラゴンごと消してしまえばいい。
……少し危ない考えが混じっていますかね私も。
「持って来ましたが、足りるでしょうか?」
「……湿布は沢山あるけど、包帯は本郷さんだよね。
宮野さんは湿布と鎮痛剤、後はベッドに括り付け?」
「まぁ、そうなるかと。
宮野は暫く動かせそうにありませんよ美波?」
「だよね。
ルーク、宮野さんを部屋に運んでくれる?」
「はい八神様」
こんな時は蟠り無し。
ルークと美波は、宮野を部屋に連れて行ってから。
私はこの場で本郷さんの腕の処置。
それにしても……ツインドラゴンの動きが活発だと思うのは、私の気のせいでしょうか?
答えなどは無い、それも理解していますが、何処かに答えが落ちているかも知れない、そうも思ってしまった。