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雨に滲む心
第3章 特等席の憂鬱




馴染みのBARに入って

まず一番にすること

それは

彼がいつも座る席の隣を確保すること

私の特等席だから



神出鬼没な彼に逢えるのは

せいぜい五回に一回くらい

連絡先は知っているけど

『逢いたい』

気軽にそう口に出せるほど親しい関係じゃないから

奇跡みたいな偶然をいつも待ってる



十以上も歳の離れた女なんて

ましてや

太陽よりも夜のネオンがお似合いの女なんて

きっと相手にされない

分かってる

それに薄々感じていた

彼の隣は他の誰かの特等席だってこと



だけど

私を助けてくれたあの夜

こんな私の話を真剣に聞いてくれた

呆れずに

馬鹿にもせずに

その時にはもう恋に落ちていたの



隣は空席のまま

静かに時間は過ぎていく

私は一人

優しいマスターに慰めてもらいながら

今夜も特等席で恋色のカクテルを愉しむ





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