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第22章 ユキ

ユキは泣きながら

「啓介・・・」

「・・・啓介・・・」


「・・・うぬぼれるなよ・・・」

「は？」


「あんたは私にとって弟でしかないんだからね！！」

「あんたに心配される程、私がモテないと思うか！！」

「ほんと失礼なやつ・・・」

「あんたを一人にしておくと心配だから来てるだけだよ！！」

そうですか・・・
はいはい
すいませんでした




「啓介より・・・良い男ではないけれど・・・」

「啓介より・・・優しい人が居るんだ・・・」

「啓介より・・・私の事を好きだって言ってくれる人・・・」


そうか・・・
良かった



「実は・・・少し、啓介に似てる・・・」

「実は・・・本当に・・・」

「啓介が好きなのかもって思ってた時もあったんだ・・・」

「だけど・・・」

「その人と向き合ってみようかって思ってる・・・」

「啓介以外に、初めて名前で呼んでみたくなったんだ・・・」

「啓介・・・」

「今までごめんね・・・」

「これからは啓介が彼女を作って名前で呼んでもやきもち妬かないからね！！」





そっか・・・

良かったな



幸せになれよ
ユキ