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冷血な獣
第15章 黒い渦
「はい……」
そのまま私は返事をすると、ベッドから下りてTシャツに着替えようとする。……だがしかし、それも束の間。
「風呂に入る」
「えっ?」
「妃南も一緒にだ」
龍河さんの言葉に驚く暇もなく手を引っ張られると、ドアに向かって歩き出す龍河さんの後をついていくしかなかった。
「シャワーを浴びて匂いを消せば良いだろ?」
まあ、確かにその通りだ。
「俺はタバコをやめない。だけど妃南は抱く」
前を歩く龍河さんの話を聞きながら、やはり龍河さんが人に合わせるわけないか……と改めて考える。そして私も龍河さんの言いなりだと、思わざるを得なかった。