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第17章 花嫁

いつの間にか目の前には、無表情な鷺沼さんがいる。
何を思っているのか分かりにくいけど、多分怒ってる……？


「ノックしたんですが」

「ああ悪い。気付いたが、妃南がねだるものだからな」

「……聞かせる為にわざとですね？本当に灯さんはたちが悪い」


二人の会話を聞いて、顔を青ざめる。


「龍河さん、鷺沼さんがいたの気付いてたんですか……？」


恥ずかし過ぎて、穴があるなら入りたい。あんな声出して、頼んだりして。


「ああ、キスの後ぐらいからいるのは気付いてた。妃南の可愛さに、ついいじめたくなったんだ」

「いじめたくなったんだって……」


淡白に話す龍河さんを見ながら、絶望感が込み上げた。


「酷いですよ！」

「知らなかったか？俺はそういう人間だ」


突然手を引っ張られ、龍河さんの太腿へ向かい合う様にして座らされる。

驚くのも束の間、そのまま首筋に歯を立てられると、ビクッと反応した。


「痛っ……」

「妃南、鷺沼に見せてやれ。俺に抱かれるお前を」

「何を言ってるんですか……？」


そのまま上の下着をずり下げられ、露になった二つの胸の膨らみを両手で揉み上げられる。


「やめ……っ、ぁ……」


同時に首筋へ吸い付かれ、胸の先端を二つ共摘ままれると、淫らに喘ぐしかなかった。