この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
冷血な獣
第6章 振り向かせたい

「正直、まだ龍河さんが好きです……」
「告白しなくて良いの?」
「……告白?」

珈琲に口をつけながら茶織先輩が質問すると、私は不思議に思う。

告白なんて考えてもみなかった。
初めから諦めて、自分に自信もなかったから。

「今度は妃南が、龍河さんを振り向かせてみたら?」

真剣な茶織先輩の言葉に、心を打たれた。

「私龍河さんの事、振り向かせたいです……」
「そうでしょ? 別れてから、二人とも元気ないんだもの」

私の言葉を聞くと、珈琲カップをテーブルへ置いて、話を続ける。

「龍河さんもなのよ。元気がないの。分かるでしょ? この意味」
「分かりません……」
「もお~。妃南、鈍感!」

呆れた様に話すと、茶織先輩は優しく微笑んだ。

「龍河さんって、絶対まだ妃南の事好きよ!」
「そんなまさか……」
「諦める前に確かめてみる価値はあるんじゃない?」

その笑顔を見ると、心無し私の気持ちは前向きになれた様な気がして。
茶織先輩に頷いてみせながら、私は自分の中にある諦めないという固い意思に気付いていた。
/336ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ