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第6章 後悔（サキ目線）

　私がスイに恐怖を感じてしまったせいだ。あの日から、サキは自分を責め続けていた。
　叔母夫婦も慰めてくれたが、やはりどこか安堵した様子は拭えない。

　侑斗はあれ以来、部屋を訪ねてきたことはないが気分転換が必要だと称してサキを何度もデートに連れ出すようになっていた。
　手を繋いだり、軽いキスはしてくるもののそれ以上は無理にしようとしない。
　焦らずスイを失った悲しみを支えてくれる優しい侑斗を、男性として少しずつ意識するようになっていった。

　それでも大学は少し遠いところに進学し、アルバイトをしながら一人暮らしを始めた。
　もし、スイが戻ってきてくれたら誰にも迷惑をかけずに迎え入れることができる。
　空いた時間には近隣の川や湖に趣き、スイを探し続けることも日課になった。