パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第8章 新生活

荷物を纏めながら、ふと、小さな箱に気付いた。
片手に乗るくらいの紙の箱。
ポップなチョコバナナのイラストが描かれたソレは…昌幸さんと付き合うことになった、と報告した時に、ケイちゃんがくれた、コンドーム。

「いずれ使うから！」

と渡されたソレが、コンドームだと最初わからなくて。チョコレート味、と書いてあるクセに、食べ物ではありません、という表記もあって、ナニコレ….と、開けようとしたら、開けちゃダメ！と怒られた。
くれといて開けちゃダメって….と思ったら、

「いざ使う！ってなった時に、未開封のまま相手に渡せばいいの！」

と言われて。やっと意味がわかってスゴく恥ずかしかった…

結局、使わなかったな…

高校の時はプラトニックだったし、卒業してからは昌幸さんが用意してくれてたし。
もう使うことないけど。
でも、ケイちゃんがくれたものだし、なんとなく捨てにくくて、荷物に入れておいた。

土曜日、仕事を終えて、荷物を玄関に纏め、ケイちゃんと、ケイちゃんのご両親に、お世話になりました、とお礼を言って。
迎えに来てくれた幸村さんと、5人でお茶を飲んで。小1時間喋ってから、夕方、幸村さんのお家に行った。