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続・飼っていたペットに飼われています。
第48章 宇宙の子③(スイ目線)

鉄格子の隙間から顔を覗かせるのは、サクラギと比べると一回りほど小さい痩せっぽちの少年のような少女だった。
おかっぱに切りそろえられた髪型と小さな鼻と口は辛うじて確認できるが、それより上はすっぽりとフードに覆われて確認できない。
「おう、お前か。宇宙一のブスって。」
ガチャガチャと鍵を開け、勝手に牢の中に侵入してくる無遠慮なサクラギなどに見向きもせず、トワは後ろに背負われている血まみれの老人に駆け寄って声を掛ける。
「門番さん! どうしたの⁉ 何があったの…? まさかまた私の血が足りなくてお父さんに…!」
「違う、俺だよ。ちょっとやりすぎたとは思ってるけど仕方ないだろ。こいつが変なこと言うから。まあ、お前もすぐに同じところ送ってやるから気にすんなよ。」
それを聞いてトワは被っていたフードをバッと取り去ってサクラギをきつく睨んで叫んだ。
「黙って! 早くそこに寝かせなさい!」
その顔を見てサクラギが息を呑んだのと同時に、俺も息を呑んで呟いた。
「サキ…。」
髪の長さも切れ長の目もサキとは似ても似つかない。俺の彼女が持つ甘く可愛らしい雰囲気もないものの確かに目の前の彼女はどこかサキに似ていると感じた。
トワは自分の腕に刺さっていた赤いチューブを引き抜くと、その先に繋がっている赤いパウチのような容れものの中身を開けて自分の血を口に含み、門番の男に口移しで飲ませる。
すると、青白い顔の門番から流れる血は止まり、顔色も戻って話せるほどに回復した。
「トワ…。いけないよ…。これでは旦那様の…。」
「わかってる…。でも、このままじゃ門番さんが死んじゃうって思ったから…。どうしよう…! 全部、全部あなたのせいよ‼」
「……わかってる。悪かったよ。じゃあ……、こうしないか?」
キッとサクラギの方を睨むトワの顔を見て赤くなった顔を隠すように背けながら、サクラギが提案をした。
「俺の血を混ぜればいいだろ?」
おかっぱに切りそろえられた髪型と小さな鼻と口は辛うじて確認できるが、それより上はすっぽりとフードに覆われて確認できない。
「おう、お前か。宇宙一のブスって。」
ガチャガチャと鍵を開け、勝手に牢の中に侵入してくる無遠慮なサクラギなどに見向きもせず、トワは後ろに背負われている血まみれの老人に駆け寄って声を掛ける。
「門番さん! どうしたの⁉ 何があったの…? まさかまた私の血が足りなくてお父さんに…!」
「違う、俺だよ。ちょっとやりすぎたとは思ってるけど仕方ないだろ。こいつが変なこと言うから。まあ、お前もすぐに同じところ送ってやるから気にすんなよ。」
それを聞いてトワは被っていたフードをバッと取り去ってサクラギをきつく睨んで叫んだ。
「黙って! 早くそこに寝かせなさい!」
その顔を見てサクラギが息を呑んだのと同時に、俺も息を呑んで呟いた。
「サキ…。」
髪の長さも切れ長の目もサキとは似ても似つかない。俺の彼女が持つ甘く可愛らしい雰囲気もないものの確かに目の前の彼女はどこかサキに似ていると感じた。
トワは自分の腕に刺さっていた赤いチューブを引き抜くと、その先に繋がっている赤いパウチのような容れものの中身を開けて自分の血を口に含み、門番の男に口移しで飲ませる。
すると、青白い顔の門番から流れる血は止まり、顔色も戻って話せるほどに回復した。
「トワ…。いけないよ…。これでは旦那様の…。」
「わかってる…。でも、このままじゃ門番さんが死んじゃうって思ったから…。どうしよう…! 全部、全部あなたのせいよ‼」
「……わかってる。悪かったよ。じゃあ……、こうしないか?」
キッとサクラギの方を睨むトワの顔を見て赤くなった顔を隠すように背けながら、サクラギが提案をした。
「俺の血を混ぜればいいだろ?」

