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続・飼っていたペットに飼われています。
第49章 宇宙の子④

トワを地下に残し、古い石段を上がりきる手前で隠れるように門番が小声でトオルに話し始めた。
「トオル様、お父上が太陽ならトワは月、貴方様は夜でございます。トワが最も強く輝くのは貴方様といる時です。良くも悪くも…。まもなくトワは大人の女になります。自然とお二人が交わることは避けられないでしょう。しかし、そうなったらトワの輝きはピークを迎えます。ちょうど月が満月へと変わるように。それが、新月にぶつかったとき、本物の月の光が届かずトワの輝きを誤魔化すことができません。お父上にも見つかってしまうでしょう。ただ……、ですのでくれぐれもこの星から出るまでそういった事は気をつけていただきたいのですが、トワには男を惑わせる不思議な魅了があります。ここでお二人が交わることは抗えないかもしれません。」
「それはなんとかするよ。これまでだってまあ、その…。途中までで我慢してきたし。」
何を言わせるんだとばかりにそっぽを向くトオルに、門番は真剣な顔で語りかける。
「いえ、好きな男と気持ちを通じあわせて真の女になった宇宙の子…、トワの魅力を侮ってはいけません。これまでとは桁違いです。なんとしてでも貴方と子を作ろうとします。」
「子⁉ 子って…子供⁉ 馬鹿か! 俺とトワは腹違いの兄妹なんだぞ! そんなの無理だろ!」
「確かに不可能です。ですが、むしろ血が近ければ近いほどより強く惹かれ合います。トオル様はお父上に太陽を持っていますし、トワに惹かれたのは当然と言えるかもしれません。」
アツくなるトオルと対象的に門番は至って冷静に話を続ける。
「太陽は必ず月を求めます。そして太陽と月が結ばれ、子をなしたとき、同時に新たな銀河とそこに次の宇宙の子が誕生するのです。ですから宇宙の子は太陽の子以外とは子供が作れません。本人はわかっていないので、そんな摂理も関係なしに宇宙の子はただ好きな男の子を産みたいと願ってしまうものなのです。そういう性です。」
「……………。」
トオルは無言で頭を抱えている。
「トオル様、お父上が太陽ならトワは月、貴方様は夜でございます。トワが最も強く輝くのは貴方様といる時です。良くも悪くも…。まもなくトワは大人の女になります。自然とお二人が交わることは避けられないでしょう。しかし、そうなったらトワの輝きはピークを迎えます。ちょうど月が満月へと変わるように。それが、新月にぶつかったとき、本物の月の光が届かずトワの輝きを誤魔化すことができません。お父上にも見つかってしまうでしょう。ただ……、ですのでくれぐれもこの星から出るまでそういった事は気をつけていただきたいのですが、トワには男を惑わせる不思議な魅了があります。ここでお二人が交わることは抗えないかもしれません。」
「それはなんとかするよ。これまでだってまあ、その…。途中までで我慢してきたし。」
何を言わせるんだとばかりにそっぽを向くトオルに、門番は真剣な顔で語りかける。
「いえ、好きな男と気持ちを通じあわせて真の女になった宇宙の子…、トワの魅力を侮ってはいけません。これまでとは桁違いです。なんとしてでも貴方と子を作ろうとします。」
「子⁉ 子って…子供⁉ 馬鹿か! 俺とトワは腹違いの兄妹なんだぞ! そんなの無理だろ!」
「確かに不可能です。ですが、むしろ血が近ければ近いほどより強く惹かれ合います。トオル様はお父上に太陽を持っていますし、トワに惹かれたのは当然と言えるかもしれません。」
アツくなるトオルと対象的に門番は至って冷静に話を続ける。
「太陽は必ず月を求めます。そして太陽と月が結ばれ、子をなしたとき、同時に新たな銀河とそこに次の宇宙の子が誕生するのです。ですから宇宙の子は太陽の子以外とは子供が作れません。本人はわかっていないので、そんな摂理も関係なしに宇宙の子はただ好きな男の子を産みたいと願ってしまうものなのです。そういう性です。」
「……………。」
トオルは無言で頭を抱えている。

