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続・飼っていたペットに飼われています。
第53章 俺はただ君を守りたいだけ(スイ目線)

高木達からは凛子がサキに聞かれて子供の作り方を教えたこと、それに高木と凛子の馴れ初めと、俺の兄がサクラギトオルだということのみを話したと聞いている。
高木は脚に鱗が残り『人魚』と呼ばれ見世物小屋から遊郭に売られそうになっていた凛子を言い値で買い上げて娶ったという事実に加え、自分も宇宙の子の力を求めてやってきた異星人という事を隠した記憶の刷り込みをしているらしい。そして、俺が食べた彼らの息子は基本的に海外で暮らしていると思っているようだった。
しかし、定期的に凛子の記憶が戻って半狂乱になるので自分の寿命と引き換えに凛子の記憶を消す術を覚えたそうだ。
ついでに自分や凛子の心を媒介にすればトオルに相手の心の内を教えることができるのだという傍迷惑な話もあった。恐ろしいことに凛子が視ている未来や他者の心も自分に都合の良いものだけを選ぶことができるそうで、自分の心は一切読ませていないらしい。
それから記憶を消す術は俺にもいつか必要になるかもしれない、とも言葉を濁していたことが気になる。
でも今はとりあえずサキのこの笑顔を壊したくなかった。
「うん、覚えてるよ。あの人ね、サクラギさんと一緒に住んでるよ。彼女じゃないらしいけど。」
「え? そうなんですか⁉ じゃあ…、ルームメイトですか?」
「スイくんやめて?」
純粋なサキの疑問に耐えられないといった顔でこちらを見るトオルに追い打ちをかける。
「セフレですよね? なんかサクラギさんが忘れられない女がいるのに無理矢理ヤッちゃってだらだら一緒にいるっていうね。どう思う? サキこういう男。」
「違う違う違う! サキちゃん違うの! アイツが、リサが他にも沢山付き合ってるやついるからさ!」
「何言ってんの? あの人お前の匂いしかしないよ。多分サクラギさんとしか経験ないよ。」
「……えっ? それ、本当? スイくん。その話ちょっと詳しく…!」
「いや、どーでもいいし。知らねーし。自分で聞けよ。」
高木は脚に鱗が残り『人魚』と呼ばれ見世物小屋から遊郭に売られそうになっていた凛子を言い値で買い上げて娶ったという事実に加え、自分も宇宙の子の力を求めてやってきた異星人という事を隠した記憶の刷り込みをしているらしい。そして、俺が食べた彼らの息子は基本的に海外で暮らしていると思っているようだった。
しかし、定期的に凛子の記憶が戻って半狂乱になるので自分の寿命と引き換えに凛子の記憶を消す術を覚えたそうだ。
ついでに自分や凛子の心を媒介にすればトオルに相手の心の内を教えることができるのだという傍迷惑な話もあった。恐ろしいことに凛子が視ている未来や他者の心も自分に都合の良いものだけを選ぶことができるそうで、自分の心は一切読ませていないらしい。
それから記憶を消す術は俺にもいつか必要になるかもしれない、とも言葉を濁していたことが気になる。
でも今はとりあえずサキのこの笑顔を壊したくなかった。
「うん、覚えてるよ。あの人ね、サクラギさんと一緒に住んでるよ。彼女じゃないらしいけど。」
「え? そうなんですか⁉ じゃあ…、ルームメイトですか?」
「スイくんやめて?」
純粋なサキの疑問に耐えられないといった顔でこちらを見るトオルに追い打ちをかける。
「セフレですよね? なんかサクラギさんが忘れられない女がいるのに無理矢理ヤッちゃってだらだら一緒にいるっていうね。どう思う? サキこういう男。」
「違う違う違う! サキちゃん違うの! アイツが、リサが他にも沢山付き合ってるやついるからさ!」
「何言ってんの? あの人お前の匂いしかしないよ。多分サクラギさんとしか経験ないよ。」
「……えっ? それ、本当? スイくん。その話ちょっと詳しく…!」
「いや、どーでもいいし。知らねーし。自分で聞けよ。」

