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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
「何だ、ローズはあんなニヤけた野郎が好みなのか!」

「何で怒るの? 本物の王子さまは色々と気苦労も多いから、表と裏の顔を使い分けてるんじゃないだろうかと思っただけなのに」

 そこで、トーマスがハーッと溜息をついた。

「ちょっと待ってて」


 彼は図書館の入り口まで走っていくと、ほどなく冷たい缶コーヒーを二本抱えて戻ってきた。

「座ろうか」
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