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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
 こぢんまりとしてはいても、周囲には濠が張り巡らせられている。今、城門から跳ね橋が降りていて、トーマスはその跳ね橋を渡ってロザリナを城内に導き入れた。重厚な扉には双頭の鷲が刻印されている。エーデリンデ王室の紋章だ。

 ということは、ここは王室ゆかりの城なのだと見当がつく。


 扉を開ければ、そこは吹き抜けの大きなホールだった。そこから長い階段が続いて上に繋がっているようだ。玄関ホールには毛足の長い絨毯が敷き詰められていて、その色は城の外壁や尖塔の屋根に使われている鮮やかなブルーだ。
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