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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第3章 真夜中のプリンセス・ベル
「大好き」

 トンと彼の肩に顔を乗せれば、彼の白い耳朶がほのかに染まった。

「ローズ」

 名を呼ばれ、心が震える。好きな男に名前を呼ばれると、こんなにも心が切なく震えるのだと彼と出逢って初めて知った。
 彼の美麗な顔が近づく。最初は啄むような口付けが次第に深くなってゆく。


「―っ」

 ロザリナは怯えたような声を出した。トーマスが僅かに開いた唇の合間から舌を差し入れてきたのだ。
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