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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第1章 孤独な王子

父は自分が憎いのではないか。幼い彼は父の愛情も関心も既に自分にはないことを漠然と悟っていた。
―お前は大きくなるにつれて、ミランダにそっくりになる。
そう、僕はママにそっくりなんだ。生まれたときから似ていると言われてきたけれど、成長するにつれて生き写しというほどに似てきている。そんな僕をパパは見たくないんだ。
パパが可愛いと思うのはアメリアだけ。アメリアもパパとママの子どもだけれど、小さな僕の妹はママではなくてパパによく似ている。
だから、パパは僕のことが嫌いで、アメリアだけが好きなんだ。
小さな王子は泣きながら問いかける。
―ねえ、ママ、ママはどうして死んじゃったの? 僕を置いて遠いところに逝ってしまったの。
―お前は大きくなるにつれて、ミランダにそっくりになる。
そう、僕はママにそっくりなんだ。生まれたときから似ていると言われてきたけれど、成長するにつれて生き写しというほどに似てきている。そんな僕をパパは見たくないんだ。
パパが可愛いと思うのはアメリアだけ。アメリアもパパとママの子どもだけれど、小さな僕の妹はママではなくてパパによく似ている。
だから、パパは僕のことが嫌いで、アメリアだけが好きなんだ。
小さな王子は泣きながら問いかける。
―ねえ、ママ、ママはどうして死んじゃったの? 僕を置いて遠いところに逝ってしまったの。

