この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第4章 真実の愛に気づく瞬間

「今が現代で良かった。国王が絶対権力を持っていた時代がかつて我が国にもありました。その時代に我々が生まれていたなら、私は今夜、ローズをあなたに引き渡さなければならなかったでしょう。だが、今は封建時代ではない、殿下。たとえ国王といえども、女性を暴力で従わせることは許されません。どうか、このままお帰り下さい」
クッと、トーマスの口から悔しげな呻きが落ちた。彼は一瞬、ロザリナを見た。燃えるような烈しい眼には、もどかしさや切なさ、様々な感情がせめぎ合っている。
クッと、トーマスの口から悔しげな呻きが落ちた。彼は一瞬、ロザリナを見た。燃えるような烈しい眼には、もどかしさや切なさ、様々な感情がせめぎ合っている。

