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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第4章 真実の愛に気づく瞬間
あの時、周囲に人の気配はなかった。そう信じていたのに、実際は自分たちから遠くない場所にパパラッチが潜んでいたのだ。
それに、あの日、二人が一緒に夜を過ごしたなんて、とんでもない嘘だ。あるはずもないことがさも事実のように真しやかに記事として書かれている。
―怖い。
ザッと鳥肌が立った。
自分の知らない間に勝手にプライベートを暴かれ、不特定多数の人にさらされる。こんな怖ろしいことはない。