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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第4章 真実の愛に気づく瞬間

あちこちで〝ロザリナ〟と囁かれたかと思うとスマホのレンズが向けられ、シャッター音が切れ目なく続いた。
「止めて。写真を撮らないで」
ロザリナは叫びながら、手のひらで顔を隠してスマホを向ける客たちを押し分け外に出た。
それは本当に経験した者にしか判らない恐怖だった。一斉にカメラを向けられる、恐怖。それも彼らは人を見ているわけではない、ただゴシップ誌に載っていた〝ロザリナ〟をあたかも珍獣を眺めるように面白半分で見ているにすぎないのだ。
「止めて。写真を撮らないで」
ロザリナは叫びながら、手のひらで顔を隠してスマホを向ける客たちを押し分け外に出た。
それは本当に経験した者にしか判らない恐怖だった。一斉にカメラを向けられる、恐怖。それも彼らは人を見ているわけではない、ただゴシップ誌に載っていた〝ロザリナ〟をあたかも珍獣を眺めるように面白半分で見ているにすぎないのだ。

