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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
随分と近くに王子さまの端正な顔が迫っている。幾ら何でも、これは近づきすぎというものじゃないだろうか。
ロザリナは煩くなる心臓の音を無視して、わずかに身を退いた。
「何でしょうか?」
「もしかして、俺のことを警戒してる?」
ロザリナは眼を見開いた。彼が少し淋しげに言う。
「この間は初対面なのに打ち解けてくれて、タメ口で話してくれた。なのに、今日は随分堅苦しい話し方をするんだね」
「あ、これは」