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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第1章 孤独な王子

―いつの日か、あなたの心の扉を開く鍵を持つ女性が必ず現れるでしょう。もし、彼女が心からあなたを愛し信頼したなら、あなたはそのときこそ深い孤独の闇から解き放たれることができるはず。
トーマスはまだ七歳、到底、言葉の意味をすべて理解することは難しかった。けれども、彼は咄嗟に問い返さずにはいられなかった。
―その女(ひと)が僕を愛してくれなかったら、僕はどうなるの?
―可哀想な小さなトーマスや、あなたはずっとこの闇に囚われたままでしょう。
トーマスは絶句した。永遠にこんな光も差さない闇に囚われたままなんて、絶対に嫌だ。でも、愛するって、どういうこと? 僕はママをとても愛していた。ママも僕を愛してくれていた。
トーマスはまだ七歳、到底、言葉の意味をすべて理解することは難しかった。けれども、彼は咄嗟に問い返さずにはいられなかった。
―その女(ひと)が僕を愛してくれなかったら、僕はどうなるの?
―可哀想な小さなトーマスや、あなたはずっとこの闇に囚われたままでしょう。
トーマスは絶句した。永遠にこんな光も差さない闇に囚われたままなんて、絶対に嫌だ。でも、愛するって、どういうこと? 僕はママをとても愛していた。ママも僕を愛してくれていた。

