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第13章 専務に抱き締められて

彩香は、信じられない思いで聞いていた。

「専務？何だか誰か違う人の話を

聞いてる感じがします。

専務が、一目惚れしたんですよね？

それが、私なんですよね？

それで間違いないですか？」

専務は、抱き締める力を緩めることなく

答えた。

「間違いないよ！

俺が、一生の伴侶にしたいと思えた

唯一の女性が、

高梨彩香さんあなたです。

これ程愛した女性は、後にも先にも

彩香だかけだと思う。

愛してる！心から愛してる！」

彩香は、頭の中がぐちゃぐちゃで、

爆発しそうなくらい、パニクっていた。

「専務は、私を可哀想に思っているだけですよ？

専務のような素敵な男性は、

素敵な女性に恋をするものでしょ？

もしかして、私が専務の事好きなの

ばれてましたか？桐生先生と

ぐるになって、私を騙そうとしてます？

私、もう十分傷ついてます！

これ以上傷付けないで下さい。」

彩香の目には、大粒の涙が溢れていた。