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第22章 初恋の幼なじみに傷つけられて

真は、彩香の肩を抱き寄せながら、

黙ってずっと聞いていた。

「ごめんなさい。長々と話してしまって」

「いいんだよ。俺が聞きたいって言ったんだ。

それで、どうして、山名弁護士の事務所に

行くの嫌なの？何か関係あるから

今の話をしてくれたんだよね？」

「アッ！そうですね？ハハハ

おじ様の事務所で、遼太も弁護士として

働いているんです。あの日からまともに

話してないんです。

パパの葬儀の時に、おじ様とおば様が

葬儀屋さんの手配とか、してくれて

通夜、葬儀と滞りなく済ませる事が出来ました。

遼太も参ってはくれましたが、

ちゃんと話してはいないんです。

大好きな人に裏切られた思いが大きくて

未だに許すことができません。

遼太の言葉が、今でも頭の中で駆け巡る。

悲しくて、辛かった思いが込み上げてくる。

涙が止まらなくなるんです。」