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おデブが愛されちゃダメですか?
第26章 真と遼太
甘味屋さんで、豆大福を買って

山名邸に向かった。

お墓に行くまでの車の中では、

楽しく話していた彩香だったけど、

山名邸に向かう車内では、

だんだん口数が減ってきた。

「彩香?何を考えてるの?

やっぱり怖いのかな?」

「・・・・・」

真は、車を歩道に寄せて止めた。

「彩香?こっち向いて?」

彩香は、下を向いたまま、黙っていた。

真は、下から覗き込んで囁いた。

「俺と一緒だよ!それでも怖いのかい?」

彩香は、一生懸命首を横に振った。

「ありがとう。・・・・・

あの?お願いがあります。」

「何、お願いって?」

「あのぉ~、・・・

ギュッってしてください。」(ポッ)

真っ赤になりながら、呟いた。

「こうかな?」

真は、愛おしそうに抱き締めた。

「ありがとう。もう大丈夫です。」

涙を一筋流しながら、笑っていた。

「彩香は、忙しい娘だな?泣いて、笑って」

涙を指で拭って、頬にキスした。

「真?それは頼んでませんよ」(ポッ)
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