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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第35章 兄を見過ごすワケにはいかない

あれ?鴨志田じゃないか!大きな胸をパックリと開いたドレスのようなのを着ていた。
教師だったころに比べれば随分と派手な雰囲気に変わっていたが鴨志田に違いない。
「…あっ」
鴨志田はオレと目が合い、思わず声を上げた。
「先生…」
まさかホントにソープ嬢になっていたとは…
すると店から出た客がオレらの声を聞いて振り返った。
「あっ!お前っ!」
腰パンの後ろのポケットに長財布を入れ、プリントされていたシャツを着て少しロン毛でシルバーアクセサリーを身に付けていた客は兄だった。
鴨志田もその兄とオレの事を知り合いだと思ったらしく、その二人に目撃されたオレは足早に通り過ぎようとした。
「おい、待てよ。何シカトしてんだよ」
兄はオレの腕を掴み、立ち去ろうとしたオレを引き留めた。
「外で会っても声かけるなって言ったのはそっちだろうが」
忘れもしない、父親の葬儀の際、財産の事で独り占めにしようとしていた兄はオレに「今後一切オレに会っても話し掛けるな」
と言い放ったの事を。
鴨志田はオレと兄のやりとりを店の入り口で見ていた。
よりによってこの二人に出くわすなんて思いもよらなかった。
「いいからちょっと待てよ、お前に話があんだよ」
相変わらず虫酸が走るようなチャラい格好したヤツだ。
「何の話だ、オレはアンタとは赤の他人じゃないのか」
腕を振りほどこうとしたが、兄は離さない。
教師だったころに比べれば随分と派手な雰囲気に変わっていたが鴨志田に違いない。
「…あっ」
鴨志田はオレと目が合い、思わず声を上げた。
「先生…」
まさかホントにソープ嬢になっていたとは…
すると店から出た客がオレらの声を聞いて振り返った。
「あっ!お前っ!」
腰パンの後ろのポケットに長財布を入れ、プリントされていたシャツを着て少しロン毛でシルバーアクセサリーを身に付けていた客は兄だった。
鴨志田もその兄とオレの事を知り合いだと思ったらしく、その二人に目撃されたオレは足早に通り過ぎようとした。
「おい、待てよ。何シカトしてんだよ」
兄はオレの腕を掴み、立ち去ろうとしたオレを引き留めた。
「外で会っても声かけるなって言ったのはそっちだろうが」
忘れもしない、父親の葬儀の際、財産の事で独り占めにしようとしていた兄はオレに「今後一切オレに会っても話し掛けるな」
と言い放ったの事を。
鴨志田はオレと兄のやりとりを店の入り口で見ていた。
よりによってこの二人に出くわすなんて思いもよらなかった。
「いいからちょっと待てよ、お前に話があんだよ」
相変わらず虫酸が走るようなチャラい格好したヤツだ。
「何の話だ、オレはアンタとは赤の他人じゃないのか」
腕を振りほどこうとしたが、兄は離さない。

