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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第69章 再建

沢渡は弁護士に礼を述べた。
勿論、弁護士もそのつもりだった。
今回の件を最後に沢渡とは関わり合いを持たずに互いの道を進めばいいと思っていた。
「解ってるよ。もうアンタと会う事は無いだろう。これでオレの役目は終わりだ。
沢渡さん、アンタが立派な会社に成長するのを期待してるよ」
「ありがとうございます」
「ところであのバカの葬儀は会社でやるつもりかい?」
「そのつもりです。まぁ、あちこちに飛び散った部分だけ集めてもらって火葬して遺骨は弟に預けるつもりです」
「そういや、血の繋がってない弟がいたな。鴨志田のオヤジが養子にしたあの女との間に出来たヤツが。そいつは何をしてるんだ?」
「はい、あの愚かな兄に振り回されて、高校を中退し、今は定時制に通いながら、昼間は肉体労働で真面目に働いてるらしいです」
「まだ15才なのに、天涯孤独の身になったのか…そりゃ気の毒だな」
「ええ、ですから今回の件で鉄道会社から莫大な賠償金を支払わなくてはならないでしょう。ですがまだ15才、これ以上の不幸な出来事には巻き込みたくないですね」
「真面目に働いてるヤツにそんな事はさせんよ。弟の為に損害賠償の件は手配してある。それにしてもかわいそうな弟だな、アニキがバカなだけに」
勿論、弁護士もそのつもりだった。
今回の件を最後に沢渡とは関わり合いを持たずに互いの道を進めばいいと思っていた。
「解ってるよ。もうアンタと会う事は無いだろう。これでオレの役目は終わりだ。
沢渡さん、アンタが立派な会社に成長するのを期待してるよ」
「ありがとうございます」
「ところであのバカの葬儀は会社でやるつもりかい?」
「そのつもりです。まぁ、あちこちに飛び散った部分だけ集めてもらって火葬して遺骨は弟に預けるつもりです」
「そういや、血の繋がってない弟がいたな。鴨志田のオヤジが養子にしたあの女との間に出来たヤツが。そいつは何をしてるんだ?」
「はい、あの愚かな兄に振り回されて、高校を中退し、今は定時制に通いながら、昼間は肉体労働で真面目に働いてるらしいです」
「まだ15才なのに、天涯孤独の身になったのか…そりゃ気の毒だな」
「ええ、ですから今回の件で鉄道会社から莫大な賠償金を支払わなくてはならないでしょう。ですがまだ15才、これ以上の不幸な出来事には巻き込みたくないですね」
「真面目に働いてるヤツにそんな事はさせんよ。弟の為に損害賠償の件は手配してある。それにしてもかわいそうな弟だな、アニキがバカなだけに」

