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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第113章 切断された首…

ドラマで見たような簡素な机にパイプ椅子に座らされ、事情聴取をされている。
どう言えば納得してくれるんだ?
…そうだ、瓜田だ!瓜田の事を言えばいいんだ。
「あの、実はその佐山さんて人ともう1人、瓜田さんて人がいて、その人の紹介で佐山さんの所に出入りするようになりました…」
「で、その瓜田って人は今どこにいるのかな?」
「…連絡つかないんです…何度かけても、この番号は現在使われておりません、て」
「ますます怪しいなぁ、君、その瓜田って人は男なの?女なの?それで何才ぐらいの人かな?」
「男です!背が高くてイケメンで、確か26才とか言ってました!」
「でも連絡しても繋がらないんだよね?これって変だと思わない?」
間違いなくオレは疑われている。
「古賀くん、佐山泰彦さんはね、あのマンションの近くの川で水死体で発見されたんだけど…首がね、無いんだよ」
「…え?」
「第一発見者がね、川で人が浮かんでるって通報があって、駆けつけたんだけど。首が切断されてね…で、川の周辺を調べたら、ちょうど橋の下のテトラポットに首が置いてあったんだ」
…っ!言葉を失った。
殺された…しかも首を切断されて…
「君は何時からあの部屋にいたんだい?」
「えっと…午後の1時ぐらいからいました」
「その間は何してたのかな?」
「帰ってくるのを待ってたんです…」
「何の為に待ってたのかな?」
もう限界だ…全て話した方がいいのかも知れない。
オーナーは殺され、瓜田は連絡がつかない。
もう観念するしかない…
すると、1人の刑事が取調室に入ってきて、何やらオレに誘導尋問していた刑事に耳打ちしていた。
「古賀くん、君、売春クラブの一員だね?たった今、ある芸能人が覚醒剤所持で逮捕されたんだけど、そこにもう1人、女の子がいて、佐山さんが経営しているレンタルクラブの会員だって事を白状したらしいよ。君もその一員なんだろ?」
…終わった。
オレはしばらくここから出られないだろう…

