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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第121章 頼む、少しだけアパートに住ませてくれ!

【いや、あのもう1人いただろ、ちょっと面長な感じの女】
誰だ?ナツか?それとも馬面の女か?
「それがどうしたんだよ?」
【ソイツにも手を出してのがバレてさぁ…】
多分、コイツはオレの写し鏡のような存在なのだろう。
基本的にヒモ体質なのかもしれない。
「それなのに、よく飲み会なんかにその二人誘ったなぁ?どういう神経してんだ、お前」
【仕方ねえだろ、どうしても行きたいって言うんだからよ】
…ダメだコイツ。
オレも人の事言えた義理じゃないが、こんなのと一緒に住んだら、オレまでが堕落してしまう。
「ふぅ~ん、成る程」
【なぁ、だから頼むよ…】
「だが、断る!」
【何でだよ?いいじゃねえか、少しの間ぐらい!】
「ふざけんな、こっちはオレ1人食っていくだけでも大変なんだそ!それとも何か、お前が飯の面倒見てくれるのか?家賃半分出せるのか?それなら住まわせてやってもいいぞ」
【…オレもそんなに金無いんだよ。あったらとっくに部屋借りてるよ】
「冗談じゃねえぞ、そんな金無しのヤツ、住ませて何の得になるんだ、バカヤロー!」
【…よし、わかった!飯代は出そう!それでどうだ?】
…イヤなヤツに目を付けられたもんだ。
「その代わり、1週間だけだ!1週間過ぎたら出ていけよ」
【1週間?無理だよ、そんなに短い期間じゃ!】
「…じゃ、この話は無かった事にしてもらう、じゃあな」
【わかった!わかったから、それで頼む、お願いします!】
そんなこんなで、ヤロー同士の生活がスタートした。
コイツ、間違いなくオレにとっては疫病神に違いない…

