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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第122章 表出ろ、コラァ!

要するにコイツはヒモ体質だ。
オレもそういうとこがあるからコイツの言う事は解らないでもない。
だが、オレとコイツの違うとこは、オレは女に養ってもらうなんて一言も言ったことが無い。
だが、コイツはハナっから養ってくれと言う。
同じヒモ体質でも、全く違うタイプだ。
そりゃオレだって働かないで楽して過ごしたい。
10代の頃はそれが許されたし、向こうから一緒に住もう、養子になってくれ、とまで言われた。
だが、23才になって、女に養ってくれ、なんて恥ずかしくて言えない。
それに誰かと一緒に暮らすというのが、今のオレにとっては苦痛以外、なにものでもない。
ましてや男同士で同居なんて…
そりゃ当初は男同士で色んな話をしてみるのもいいかな、なんて思ってこのヤンキーをアパートに住む事を許した。
家事も分担、飯代はコイツが払うという約束だった。
こんなヤツと住む事を仕方なくだが、許したオレも悪い。
誰も信じないという気持ちは今も変わらない。
だが、成人して、いつまでも斜に構えて人を寄せ付けないなんて事は難しい。
表向きだけは仲良くするようにして、本心は信用してないようにしなきゃいざという時に色々と困るからだ。
大人になれば多少の人脈がないと、色々と不便だ。

