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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第147章 目の前で…

「 이 근처에서 좋을까?(この辺りでいいか?)」
覆面の男は日本人じゃない、ハングルを使っている。
「 저 컨테이너로 합시다(あのコンテナにしましょう)」
…ナツ、まさか日本人じゃないのか?
「おい、ナツ!お前一体何処の国の人間なんだ?」
これから何が起こるのか、そしてこの覆面男とナツの関係は?
そして車は辺りが真っ暗で、車のライトで前方にコンテナがいくつかあった。
「 도착했어, 내릴 거다(着いたぞ、降りろ)」
何て言ってるんだ?
「亮ちゃん、ここで降りて」
ナツは覆面男の通訳をしている。
ドアが開き、オレとヤンキーをコンテナの中へ連れ去られるかのようにして入っていった。
中は真っ暗で何も見えない。
すると覆面男が懐中電灯を点け、辺りが辛うじて見えるだけだ。
コンテナの中には何も無く、オレとヤンキーはコンテナの側面を背にし、座るような形で、ナツと覆面男はオレたちを見下ろしていた。
「 이놈 죽이고 될까?(コイツ殺していいのか?)」
何を言ってるんだ、さっぱり解らない…
「 이 남자는 죽이고 좋아(この男は殺していいわ)」
覆面男は手に青竜刀のような長い刃物を持っていた。
ヤンキーは拘束され、口も塞がれてる為、身動きが取れない。
次の瞬間、覆面男はヤンキーの首目掛けてその刃物を振り下ろした…
「ぎゃっ!」
それがヤンキーの最期の言葉だった…
覆面男の振り下ろした刃物で首を切断された…
オレの足元にヤンキーの頭が転がった。
「…っ」
目の前でヤンキーが惨殺された瞬間だった…
「 이 녀석은 어떻하지?(コイツはどうするんだ?)」
何を言ってるのか解らない…だが、覆面男はオレに刃物を向けた。
(ここでオレも首を切られて死ぬのか…)
今まで何度か殺してくれ、と頼んだ事はあった。
だが、それはオレだけの事であって、他人を巻き沿いにするつもりは全く無い。
だが、今こうやってヤンキーがスパッと首を切られて殺された…
恐怖で声が出ない…
いつ死んでもいい、なんておもっていたが、こうやって目の前で人が首を切断されて殺されるのを目の当たりにして、迫り来る恐怖に何も言葉を発せず、身動きすら取れなかった。
まるで金縛りにあったかのように…

