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囚われの城
第3章 屋敷のしきたり
瑠菜がこの屋敷に来て1カ月。
黎明の出迎えで客が来た場合、瑠菜は黎明の指名で毎回情事を観察した。
人によってひとつひとつのやり方が違うこと、人によって喘ぎ声が違うこと。
その日の午前中も、瑠菜は黎明と共にパソコンの画面を見た。
「よし、じゃあ瑠菜は龍のところに行け」
「はい」
最近瑠菜は、こうして情事を目撃した後に体が火照るのを感じていた。
それが何なのか、この日までわからなかった。
「龍さん?」
「おう、入っていいよ」
「失礼します」
「終わったの?主人と勉強会」
龍は黒渕眼鏡をかけ、パソコンの画面を見ていた。
瑠菜は龍の隣に座った。
「どう?最初はかなりショック受けてたみたいだけど、もう慣れた?」
「はい。でも……」
「……ん?」
瑠菜は目を泳がせた。
龍は眼鏡を外し、瑠菜を真っ直ぐに見た。
「気付いたことがあったら言って?」
「はい……あの、体が熱いんです」
「え?熱があるのかな?」
龍は瑠菜のおでこに手を当てる。
「違うんです。風邪じゃありません」
「……そっか」
それを聞いた龍は、瑠菜の胸を見る。
瑠菜の小さな胸の頂きに、遠慮がちに立つ乳首があった。
「瑠菜、こっちおいで」
「はい」
龍は瑠菜をベッドへと導いた。