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こんな日は抱いて欲しい
第11章 チャームポイント♡
そんな私が少しずつ変っていけたのは、千紗の存在があったからだろう。
その当時は、私も千紗の事を多数派の意見に従い、ラブちゃん呼んでいた。
同じクラスになり、席も近くなって、挨拶くらいは交わす仲だったのだが……。
見えないスクールカースト的な距離は確かにある。
私がどの軍に属していたのかは、今も謎。
千紗は一軍の派手な子達とつるんでいたが、誰にでも気さくに話し掛けるし、威張る事もしなかった。
ただ、めちゃくちゃ男子を意識し、常にギャル雑誌を読み、流行りの化粧などを施して、自分を魅せる事に関してはかなりの研究家であり、熱心なとこは今と変わらず。
そう、この頃から千紗は、よく言えば女子力のある女。
悪く言えばビッチ感を漂わせる、魔性の女だったのだ。
私や千紗にも、甘酸っぱい砂糖漬けにしたレモンを連想するような学生時代があった。
人というのは、どうしてこうなったのか?
という道筋というものが備わっているんじゃないかと思う。
自分にとって必要、不必要関係なく辿る道というものが。
そして、それらを決めるのも自分次第って事も……。