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第30章 それぞれの、生きる場所…
『おかえりなさい』




家に帰れば

そこには笑顔のアイルが

待っていてくれた。





これは何よりもオレを安心させてくれた。




『おつかれさま。

……って・・・脚

アザだらけっ・・・大丈夫?!』






『ぇ?あぁ・・・フツーだよ(笑)』





『お風呂…沸いてるよ。

それとも先にゴハンにする??』





『~~マジ?サンキュ……助かる

~~メシ食いたい。・・・~イテテっ』





『ぁゎゎっ…!す、座って?ね?』





『~~ってぇ…』





『リョウキでも筋肉痛になるんだね?』





『お前なぁ・・・;💧

…~およそ10年怠けてんだ。

本格的にやろうと思ったら
並のことじゃない。

体慣らすまで一苦労だ』





『ふふ・・・

千里の道も一歩から?・・・だね』





アイルがあったかい食事を用意してくれる。





部屋を見渡せば
オレの溜まりにたまった洗濯物が

びっしりと
キレイに干してあったり…

家中キレイに掃除までされていた。




これだけやったら

一日がかりだぜ?普通。





『アイル…休みだったんだろう?

……~わるいな・・・色々と…さ』




『ん?…んふ・・・御安いご用…』




『大変だったろ…。
無理してそんな
しなくて良いんだからな?…』




『別に大変じゃないし
…無理もしてないよ。

私が…やりたいからやっただけ。

リョウキ…?
せっかくの…良い機会だと思うの

余計な事気にせず
集中して頑張ってよ。

私も、自分の力量わきまえて
できることしかやらない。

リョウキが心配するようなこと
絶対しない…約束するから。

だから…思い切りやってほしい。
後悔しないでほしい…』





アイル…。





アイルは・・・いつだって、こうだ。




『アイル…。サンキュー

ホントは・・・

めちゃくちゃ助かる』





『ふふふっ…』





たった一人で出来ることなんて
ホントに限りがある…。



いつだって誰かの支えがあって
生きている…。
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