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月夜の時間
第15章 賢治の計画
賢治と夜ご飯を食べていると亜里沙の父の話が出た。

昔から自分がこうだと決めたら一切曲げない。

ラーメンのスープの味も何度も従業員と

揉めて作っていた。

「話を聞く限り頑固そうな親父さんだな。

よく俺達の同棲を説得できたなー。」

「あ、本当はね…」

「…?」

同棲が始まるとき、父親の承認はもらったと

言ってたが正直に話す亜里沙。

「何で言わなかったんだよ。

約束したよな?必ず親の承認もらおうって。」

賢治が茶碗に箸をおいた。

「だっ、だって…

そうでもしないと 同棲できなかったんだよ。

絶対に反対されてたよ。」

亜里沙は必死に伝える。

「誰が嘘をついてくれと頼んだ。

これじゃ逃げてるだけじゃないか。」

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