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第1章 序章

入社式は各支店であるということで、未知子は展示場が属する〇〇支店に出勤した。

濃紺のスカートスーツで出勤した未知子。

支店での入社式には支店長やエリア責任者も出席で御大層な感じ。

訓示に次ぐ、訓示で、1時間。

その後、各部署での入社式。

未知子の就職したハウスメーカーは個人の住宅を建てる部門と、企業向けの店舗や事務所を建てる部門、アパートやマンションなどの賃貸物件を建てる部門、分譲マンションを販売する部門など多数の部門があり、未知子は展示場、要するに、住宅展示場なので、個人の住宅を建てる、戸建注文住宅部門。

そこで、営業所長から訓話があり、やっと、展示場へ移動。

展示場では当然ですが、仙波紗英店長が仕切ります。

全員がそろうと、

「今日から新入社員として竹島健太くんと、武藤未知子さんが配属されました。竹島君の教育担当は、宮内さん。武藤さんの教育担当には私がなります。みなさん、新入社員の二人に親切に業務を教えてあげてください。二人も、わからないことがあれば、教育担当もしくは、ここにいる先輩たちに迷惑ならないように聞いて指導を受けるように」

と、仙波紗英がよく通る大きな声で展示場に響くような声で言いました。返事の声もさらに大きく、仕事場という雰囲気が一気に高まり、未知子も就職したという実感がわいてきました。