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Sな彼女
第6章 ホテルにて -3-

「だめじゃない……」

「ダメ……もう、許して……限界…こんなの……お、れは……岬と一つに…なりたいだけ、なのに……」

気づいたら、涙が溢れていた。
岬とセックスがしたかった。
肌を合わせ、身体を繋ぎたかった。
ただ、それだけだった。

岬の喉がゴクリと鳴った気がした。

「サイコーだよ、りょおちゃん。いつの間にあたしを煽る事を覚えたの?」

覚えるも何も、岬のこんな性癖を知ったのは、今日が初めてだ。

「待っててね、今ゴム付けてあげる」

サイドテーブルに置かれていたコンドームを、岬は手に取り袋を破いて唇に含んだ。
ゆっくりと右手で俺のペニスを撫で上げて、左手で根元を固定させ、口淫をするように嵌めていった。

「そろそろこっちも外してあげるね」

ベッドと手首に繋がれたベルトの拘束が解かれ、ようやく自由が戻った。
何度も身体をよじったせいで、手首には赤黒い凹みが出来上がっていた。

「……岬」

無意識に両手を伸ばした。それを彼女は受け止め、指を絡め、優しく手を握った。

そして、深く深く口づけを交わした。
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