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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第4章 突然の見合いと家出
小さいながら漢陽の片隅で本屋を営み続けて二十年余、様々な人を見てきたガンドクは学識も深く、人を見る眼も備わっている。今日のファソンがこれまでと違うと鋭い勘で嗅ぎつけているのかもしれない。
それでも、ここで引き下がるわけにはゆかない。ファソンは両脇に垂らした拳に力をこめた。
「おじさん(アデユツシ)。私をここで働かせてくれない?」
「ええ!?」
ガンドクは愕きを露わにし、数年来の付き合いのファソンを初めて逢う人のようにまじまじと見つめた。
それでも、ここで引き下がるわけにはゆかない。ファソンは両脇に垂らした拳に力をこめた。
「おじさん(アデユツシ)。私をここで働かせてくれない?」
「ええ!?」
ガンドクは愕きを露わにし、数年来の付き合いのファソンを初めて逢う人のようにまじまじと見つめた。