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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第14章 烈しさと切なさと、愛しさと
「中殿、そなたも自分がこの国の王妃という自覚があるなら、そろそろ大人になれ。仮にそなたが世継を生めず、側室が生んだ場合、その子が世子(セジヤ)になる。つまり、側室の生んだ子が次の王になるのだ。仮にも王の生母になろうかという側室の出自や人となりが卑しくてはならぬ。中殿の座についても遜色のないような、徳のある娘でなくてはならぬ。中殿のそなたが側室となる者について無関心なのは王妃としてあるまじき失態だ。そのことに、まだ気づかないのか?」
刹那、ファソンは脳天を金槌で打たれたような衝撃を受けた。
刹那、ファソンは脳天を金槌で打たれたような衝撃を受けた。