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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
領議政の父がそう言うのであれば、側室が入宮するのは決定事項なのだろう。もう、噂の域という話ではない。それでもなお、相変わらずファソンの許にその情報が流れてこないのは、明らかに周囲に仕える者たちが口をつぐんでいるからだ。
チェジンでさえ、ここまで話が進んでしまっては最早、知っていたとしてもファソンの心の痛手を考えて敢えて話さないのではないか。
それでもファソンはまだ一縷の望みに縋っていた。六月下旬に二人で言い争いになってしまった時、カンは言った。
チェジンでさえ、ここまで話が進んでしまっては最早、知っていたとしてもファソンの心の痛手を考えて敢えて話さないのではないか。
それでもファソンはまだ一縷の望みに縋っていた。六月下旬に二人で言い争いになってしまった時、カンは言った。