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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
「吏曺判書の息女だということですが、その他は私も知らないのですよ」
「そうなのですか? 仮にも領議政である父上がご存じないとは、おかしな話もあるものですね」
王妃の父という立場を抜きにしても、議政府の長たる領議政に新側室についての情報が殆どないというのも筋の立たぬ話ではあった。
ミョンソが肩を竦めた。
「吏曺判書は儂が煙たくて仕様がないのでしょう。あの者は中殿さまが後宮入りされる前から、自分の娘を中殿にと躍起になっておりましたからな」
「そうなのですか? 仮にも領議政である父上がご存じないとは、おかしな話もあるものですね」
王妃の父という立場を抜きにしても、議政府の長たる領議政に新側室についての情報が殆どないというのも筋の立たぬ話ではあった。
ミョンソが肩を竦めた。
「吏曺判書は儂が煙たくて仕様がないのでしょう。あの者は中殿さまが後宮入りされる前から、自分の娘を中殿にと躍起になっておりましたからな」