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第15章 恋敵

　更に事態は急展開を迎える。その同じ月の半ば頃、ファソンの心など知らぬげに新しい側室が入宮した。



　皆の注目を浴びて後宮入りを果たしたのは、吏曺判書の次女で崔凜蓮といった。入内して二日めにはむろん、中宮殿にも挨拶に来た。




　対面は居室で行われた。お付きの尚宮や女官に両脇から支えられ拝礼を行っている娘をファソンは上座から眺めていた。