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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第4章 突然の見合いと家出
昨日の出来事を思い出したのか、カンは笑った。ファソンは彼に再会して、また身体が例の得体の知れない熱を帯びてくるのを自覚した。昨日は屋敷に戻るなり、慌てふためくチェジンに出迎えられ父に〝見合い〟を告げられ、到底、カンを思い出す余裕もなかった。
それでも、彼に昨日、貰った菫青石(アイオライト)の簪はちゃんと髪に挿してある。
「そなたも曺さんのところに?」
ということは、彼も本屋に用があったのだろう。ファソンは淡く微笑んだ。
それでも、彼に昨日、貰った菫青石(アイオライト)の簪はちゃんと髪に挿してある。
「そなたも曺さんのところに?」
ということは、彼も本屋に用があったのだろう。ファソンは淡く微笑んだ。