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第15章 恋敵

　あのときの感情を嫉妬だと思っていたが、とんでもない勘違いだと今、知った。本当の嫉妬とは、もっと苦しいものだ。愛する男が自分ではない女に微笑みかけ、情熱的に抱いているのを想像しただけで、息苦しくなり涙が出てきて、死んでしまいたいとさえ思う。



　あの頃、我が身はまだ本当の嫉妬というもさえ知らなかった。


「中殿さま、どうかなさいましたか？」



　チェジンが気遣わしげに問いかけてくる。