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国王の契約花嫁~最初で最後の恋~
第15章 恋敵
翌朝、ファソンは崔昭容の殿舎に向かった。崔昭容は昨日の今日とて、中殿自らの来訪にひどく愕き怯えていた。何を叱責されるのか、或いは罰を受けるのかと身構えていたようだが、もとよりファソンにそのつもりはない。
手短に挨拶だけ交わし、ファソンは同じ殿舎の一角、朴尚宮の室を訪れた。
ファソンの頬は紅く腫れていた。昨夜、中宮殿に戻ってからチェジンが気づき、大騒ぎして冷やしてくれたものの、結局、翌朝には見事なまでに腫れ上がってしまった。